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魔法の誓約

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本が好き!にて献本していただきました。
「ヴァルデマール年代記」シリーズの中の「最後の魔法使者」第二部です。
残念なことに、私は第一部は読んでないのですが、第二部だけでもきちんとひとつの物語として成り立っており十分楽しめる出来となっています。

主人公は、人々から、尊敬というよりは畏怖される存在である「魔法使者」として、最愛の人を失った傷も癒えないまま孤独な闘いを強いられる"超美形"な青年「ヴァニエル」。
連日の戦闘で疲弊したヴァニエルが束の間の休息を得るべく故郷に戻るところから物語は始まります。
とはいえ、実は故郷は彼にとって決して心休まる場所ではなく、彼が"同性愛者"であることから父親や母親との確執を抱え、更には幼い頃から彼を虐げてきた武道ノ師範とも顔を合わせなければならない、苦痛に満ちた場所なのです。
それでもなんとか故郷の人々との儀礼的な挨拶を終え、ようやく休息をとれると喜んだのも束の間、彼の"共に歩む者"イファンデス"によって隣国の異変が伝えられます。
そしてイファンデスと共に駆けつけた小国リニアで、彼は亡き恋人にそっくりの少年「タシール」と出会うことになるのです。


「魔法使者」であるが故に人々から畏敬の念を持って迎えられ、そのために常に疎外感と孤独にさいなまれるヴァニエルの姿は、読んでいて本当に痛々しいばかり。
自分の身を危険に晒し、常に死と隣り合わせの壮絶な毎日。
それでも彼は自らの使命を全うすべく必死に闘うのです。

上下巻の長いお話ですが、精神的にも肉体的にも危ういヴァニエルの行く末(?)が気になり読む手が止まらず、あっという間に読了してしまいました。

物語の面白さはもちろんのこと、ヴァニエルが作中で扱う魔法が、なんとも素晴らしい。
リアル…というのは、実際に魔法を知らないのにおかしな表現かもしれませんが、"魔法"というものが本当にあるとするならば、きっとこんな風に違いない、と思わせる見事さがあるのです。
そして、一般の人から見るとただの馬にしか見えない"共に歩む者"イファンデスがまた、茶目っ気たっぷりで実にヴァニエルと良いコンビなのです。

物語の中盤、最愛の人との辛い思い出を、タシールによって楽しく美しい思い出へと昇華することが出来たヴァニエル。
そうして全ての状況が、少しずつ良いものへと変わってゆきつつあった矢先、過酷な運命が彼を待ち受けるのです。


「魔法の誓約」とはいったいなんだったのか。

安らかな死への甘い誘惑にともすれば負けそうになりつつも、その言葉の真実の意味を知り、ただ一人の孤独な闘いの世界に戻る決意をするヴァニエル。
本当に胸が痛くなるほどに真っ直ぐな彼の姿に感動を禁じ得ませんでした。


「ヴァルデマール年代記」は、とても長い長い物語で、まだまだ私はその世界のほんの僅かな部分しか知りませんが、読めば読むほど深みに嵌りつつある自分を感じます。
これから先、もっともっと深くこの世界を知りたい、と強く思うのです。


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日々子育てに仕事に大忙し。
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