スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

続・星守る犬

続・星守る犬続・星守る犬
(2011/03/16)
村上 たかし

商品詳細を見る

前作の「星守る犬」は本当になんとも言いようのない切ない物語でしたが、こちらは大いに救いのある物語。
魂の再生の物語です。

最初のお話は、前作の犬の兄弟犬のお話。
その兄弟犬を拾ったのは、近所でも評判の偏屈ばぁちゃん。
拾った理由も、「自分の冥土のお伴」として。
死にかけているその犬の寿命が尽きたら、自分も一緒に死のうと決意しているのです。

よくある、といえばよくあるお話。
でも、"真っ直ぐに生き抜いてゆく姿"というのは、それが犬だろうと人だろうと、生き物の本能が「生」である以上、やはりどんな相手にも良い方向の影響を与えるものだと思います。
手放しで良いお話でした。

ふたつめは、前作で、オッサンとハッピーが旅の途中で出会った少年のその後の物語。
母親にネグレクトという名の虐待を受けていたこの少年も、放浪の果てになんとか自分を手放しで愛してくれるお祖父ちゃんの元へ辿り着くことが出来、やっとマトモな生活を手にいれることができます。
でも、それもこれも前作のオッサンとの出会いがあったればこそ。
少年のその後の姿を知ることができれば、あのオッサンも本望でしょう。きっと少年を恨んだりすることはない。
でも逆に、少年がオッサンの末路を知ったとすれば…
おそらく、自分の罪の深さに愕然とすることでしょう。
けれど、どんなに後悔しても、やってしまったことは元には戻せない。
それを思うと、少しやるせない気持ちになります。

そして、やがて訪れるエピローグ。
"縁"
という言葉を、しみじみと思い起こしました。
オッサンも、ハッピー(初代)も、いなくなってしまったけれど、彼らが結んだ縁は、決して途絶えることはなく、誰知ることもなくとも、ずっと未来へと続いてゆくのです。
人も犬も他の生き物も、たった一人では、たった一匹では生きてゆけない。
孤高のようでいても、何かしらの影響を他に与えたり、また他から受け取ったりして、それぞれの人生の糸を紡いでゆく。
そんなことを、つくづくと思いました。

最後に、オッサンの家族が、家族なりのぶっきらぼうな言葉ではあるけれど、それぞれにオッサンの身を案じている言葉が聞けて嬉しかったです。
あの人たちが、オッサンの末路を知ることになれば、きっと色々思うところがあるだろうけれど、でも私は敢えて言ってあげたい。

あなたのお父さんは、かつての旦那さんは、決して誰かを恨んで亡くなったわけではない。
愛犬と共に、きっと楽しい人生を歩めたんだよ。
ただ世の中が、ちょっと彼らに厳し過ぎただけなんだよ。

と。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村
↑よろしくお願いします
関連記事
スポンサーサイト

テーマ 書評
ジャンル | 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

アメーバなう
オススメ
プロフィール

道楽猫

Author:道楽猫
日々子育てに仕事に大忙し。
でも家事は忘れても(・_・)読書は忘れない。
そんな道楽猫が、日々の暮らしの隙間をぬって読んできた本の感想を留めたくて開設したブログです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
メールフォーム
メールはこちら>>

*上(別窓)のメールフォームが表示・動作しない場合はこちら

検索フォーム
今読んでる本
dorakunekoの今読んでる本
リンク
つぶやき
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

BK1
書評の鉄人
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。